藝術映画一本釣り

「コヤニスカッツィ」
「ナコイカッツィ」「ポワカッツィ」へと続く文明批判に満ちた素晴らしき実験映画です。実はこの映画にあこがれて映像を作ったところ、上手いこと評価されてしまいました。

「バラカ」「SAMSARA」
実はカッツィ三部作はこのロンフリック監督の支えによる部分が大きく、そういった意味では、スピンオフ的にこちらを見るのもおすすめ。

「クンドゥン」
こちらは、ビックネームです。そう、監督はマーティンスコセッシ。「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「カジノ」「グッドフェローズ」の印象が強い人にはピンと来ないかも?いやいや、ロジャーディーキンスの圧倒的な映像美とフィリップグラスの美しいスコア、本当に贅沢な映画です。

「ZOO」
グリーナウェイ監督は有名ですね。「コックと泥棒、その夫と愛人」とかカルト的な人気ですから。ただ、この映画はマイケル・ナイマンのミニマルな音楽にシンメトリーな絵作りととにかくカッコイイ。惚れ惚れする。

「オンリーゴッド」
レフン監督はグリーナウェイの後継者とも言える人かも知れません。ホントに音楽のセンスや画面の作り方がカッコイイ。特にこの映画の色彩感覚の過激さは素晴らしい。

「地球、最後の男」
この映画はストーリーが軽く敷かれているものの、ほとんど詩のようなもので、どちらかと言うと実験映画の類として見るべなところなのだが、不幸にも哲学的SF映画と銘打たれて公開された為に評判が悪く、それ故本コーナーで一番紹介したかった映画でもあります。

「ザ・セル」
この映画は当時オシャレな雑誌ですごく話題になっていました。あらすじだけ見ると、凡百のサイコスリラーの一つにしかみえないのに実は藝術映画だったという映画です。実はジャンル映画の皮を被った藝術的映画というのは多いです。意外とジャケットやポスターで油断することが多いです。ヒッチコックの「白い恐怖」とかもそうですが。

「ノスタルジア」
この映画をみると芸術映画の撮り方が分かります。たとえば、「cure」は素晴らしい映画でしたが、何よりも萩原聖人の登場シーンはこういった芸術映画の撮り方だった。そこが海外の人に評価された秘訣なんだと思います。フィックスでクールに撮ることも大切ですが儚い崩れゆく世界のような風景を背景に人がトボトボとあるけば、それは芸術なのです。なんて書くとおこられますね。

「エロス+虐殺」
吉田喜重の実録恋愛映画で、二つの時代を同時進行的に描いている。と言うと話が面白そうな類の話ではあるけど、この映画は兎にも角にも画面の作り方がユニークで、この映画の後でデ・パルマの技巧に満ちた映画すら、凄く普通のちゃんとした映画に見えてきます。

日常と視界

映画と服とインテリアと...あと映画も好きだよ。

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